こんにちは。
menu事業部で、PM組織の統括をしている三宅です。
今回は、これからPM(プロジェクトマネージャー)に挑戦することになった方々へ!
ちょっと肩の力を抜いてお話ししてみようと思います。
今まで培った技術的な専門知識や企画力は、PMとしても大きな武器になるはず。
でも、プロジェクトを成功させるためには、これまで以上に意識すべきこと、
そして時には変えるべき視点があるのも事実です。
「これまで得意だったことが、PMではどう活きるんだろう?」
「新しい役割で、まず何から始めればいいんだろう?」
そんな期待と少しの不安を感じている方もいるかもしれません。
私も、エンジニアからPMに挑戦する際に、「え?これまでのやり方でダメなの?」って思うくらい、考え方や視点をグッと変える必要があることを学びました。
今回の投稿では、最初に何をすべきか、そしてこれまでの考え方や行動をどのようにアップデートしていくべきかについて、具体的なステップとマインドセットを分かりやすく解説させていただきます!
まず最初に「握る」べき3つのこと
PMとしてキャリアスタートを切るために、まずはこの3つのポイントをしっかりと理解して欲しいです!
1. プロジェクトの「全体像」と「ゴール」を徹底的に理解する
エンジニアなら技術的な実現可能性、プランナーなら企画の内容に意識が向きがちですが、PMとして一番大切なのはプロジェクト全体の成功です。
個としての考えから、チームや組織の成果に視点を変える必要があります。
- なぜこのプロジェクトが存在するのか?(目的)
- 最終的に何を目指すのか?(ゴール)
- どこからどこまでがプロジェクトの範囲なのか?(スコープ)
- 誰がこのプロジェクトに関わっているのか?(ステークホルダー)
- 守るべきルールや制限はあるか?(制約条件:予算、納期、リソースなど)
これらを、上司やステークホルダーに遠慮なく質問して、徹底的に理解することが最初にやるべきことです。方針の理解不足や、認識のズレは、後々の大きなトラブルにつながります。
これまでと変えるべき視点
自分の担当領域だけでなく、プロジェクト全体を俯瞰する意識を持つことが重要です。
2. チームメンバーという「個性の集団」を理解する
プロジェクトは、一人のスーパーマンでは決して成功しません。チームメンバーそれぞれのスキル、経験、得意なこと、苦手なこと、そして個性やモチベーションを理解することが、チーム運営の鍵です。
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まずは「話す」ことから :
可能な範囲で、チームメンバーと個別に話す機会(1on1ミーティングなど)を持ちましょう。彼らのキャリア目標や、プロジェクトへの意気込みを聞くことで、信頼関係がぐっと深まります。 -
「伝わる」コミュニケーション:
メンバーによって、口頭での指示がスムーズな人もいれば、書面での情報共有が好ましい人もいます。それぞれの特性に合わせたコミュニケーションを心がけましょう。 -
「適材適所」を見つける:
各メンバーのスキルセットを把握し、得意な領域で力を発揮してもらうことが、チーム全体のパフォーマンス向上につながります。
これまでと変えるべき視点
自分の技術力や企画力を基準にするのではなく、チーム全体の能力を最大限に引き出すための視点を持つことが重要です。
3. プロジェクトマネジメントの「基礎」をインストールする
これまでの経験は間違いなくあなたの強みになります。しかし、PMとしてプロジェクトを成功させるためには、PM固有の知識やスキルも積極的に学ぶ必要があります。
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標準的な知識体系を知る:
PMBOKなどのプロジェクトマネジメントの知識体系に触れることで、体系的にプロジェクトを管理するための土台を築けます。 -
「使える」ツールを味方につける:
ガントチャート、タスク管理ツール、コミュニケーションツールなど、PM業務を効率化するためのツールの使い方をマスターしましょう。 -
学び続ける姿勢:
プロジェクトマネジメントに関する書籍を読んだり、セミナーや研修に参加したりすることで、実践的な知識や最新のトレンドを効率的に吸収できます。
これまでと変えるべき視点
自身の専門分野の知識以外に、プロジェクト全体を管理するための幅広い知識を積極的に学ぶ姿勢が重要です。
PMとして「アップデート」すべき3つの意識
知識をインプットするだけでなく、PMとしてのマインドセットを持つことが、プロジェクト成功への推進力になります。
1. 「自分が手を動かす」から「チームを動かす」司令塔へ
エンジニアやプランナーは、自ら手を動かして素晴らしい成果を生み出すことにやりがいを感じるかもしれません。しかし、PMの主な役割はチームを導き、プロジェクトを円滑に進めることです。
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「任せる」勇気:
適切なメンバーにタスクを割り振り、彼らの力を信じて任せることが重要です。自分が全てを抱え込むと、プロジェクト全体のボトルネックになりかねません。 -
「障害」を取り除く:
チームが進捗する上で発生する障害(情報不足、リソース不足など)を早期に発見し、解決策を見つけることがPMの重要な役割です。
これまでと変えるべき視点
自分が最高の成果物を生み出すことよりも、チーム全体で最高の成果を生み出すことを意識しましょう。
2. 「完璧なアウトプット」よりも「期日内の価値提供」へ
もちろん、品質の高い成果物を目指すことは大切です。しかし、PMは期日を守り、ステークホルダーに価値を届けることを最優先に考える必要があります。
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「重要度」を見極める:
全ての要求を完璧に満たすことが難しい場合、何がプロジェクトの成功に最も貢献するのかを見極め、優先順位をつけることが重要です。 -
「進捗」を常に把握する:
プロジェクトの進捗状況を常にモニタリングし、遅延が発生しそうな場合は、早めにアラートを出し、計画を調整する必要があります。
これまでと変えるべき視点
理想を追求するだけでなく、現実的な制約の中で最大の価値を生み出すことを意識しましょう。
3. 「技術・企画のスペシャリスト」から「コミュニケーションのプロフェッショナル」へ
PMは、技術や企画の知識もアドバンテージになりますが、何よりも様々な関係者と密にコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことが最も重要です。
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「聴く」は最大の武器:
チームメンバー、ステークホルダーの意見や懸念に耳を傾け、真意を理解しようと努めます。 -
「伝える」技術:
プロジェクトの状況、課題、決定事項などを、関係者に分かりやすく、タイムリーに伝えることが重要です。 -
「場」をデザインする:
会議や打ち合わせを円滑に進め、全員が意見を出しやすい雰囲気を作るファシリテーション能力も求められます。
これまでと変えるべき視点
自身の専門知識を伝えるだけでなく、相手の立場や状況を理解し、円滑なコミュニケーションを図ることを意識しましょう。
まとめ:新たな視点と行動で、最高のPMキャリアをスタートさせよう!
PMへの挑戦は、あなたにとって間違いなく大きな成長のチャンスです。
これまでの素晴らしい経験を土台に、PMに必要な新たな知識、スキル、そしてマインドセットを身につけることで、必ずや多くのプロジェクトを成功に導く、素晴らしいPMとしてご活躍できると信じています。
まずは、プロジェクトの全体像をしっかりと「握り」、チームメンバーという「個性の集団」を理解することから始めましょう。
そして、
- 「自分が動かす」から「チームを動かす」へ、
- 「完璧」よりも「価値提供」へ、
- 「専門知識」だけでなく「コミュニケーション」を重視する視点へ
と意識をアップデートしていくことが、PMとしての成功への確実な第一歩となります。