はじめに
以下の記事で情報を見かけた、Mozilla の「Wasm Agents」を少し試した時の話です。
●AIエージェントを余計なアプリのインストール不要でブラウザ上で直接実行可能にする「Wasm agents」をMozillaが公開、WebAssemblyを使ってブラウザ内でPythonベースのエージェントを高速実行 - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20250704-wasm-agents/
公式の情報
「Wasm Agents」に関する公式の記事や GitHub のリポジトリは、以下となるようです。
●Wasm-agents: AI agents running in your browser
https://blog.mozilla.ai/wasm-agents-ai-agents-running-in-your-browser/
●mozilla-ai/wasm-agents-blueprint: Testing WASM-powered AI agents
https://github.com/mozilla-ai/wasm-agents-blueprint
上記を見た感じでは、クイックスタートを見て手順通りに進めれば、ちょっとしたお試しは問題なく進められそうです。
さっそく試してみる
公式のクイックスタートを見つつ、少し Wasm Agents を試してみます。
gitコマンドによるクローン
まずは、gitコマンドでリポジトリのデータをクローンしたりなどします。
git clone https://github.com/mozilla-ai/wasm-agents-blueprint.git
cd wasm-agents-blueprint/demos
ファイル・フォルダの構成の確認
上記のクローンを行った後の、ローカルのフォルダの状態は以下のとおりです。
そして、「demos」フォルダは以下のようになっています。
この後は、ちょっとした下準備をしてから、上記の HTMLファイルのうちの 1つを使ったお試しをやっていきます。
APIキーの設定と「hello_agent.html」を使ったお試し
少しだけ下準備をします。「demos」フォルダ内にあった config.js の中に、OpenAI の APIキーを設定します。
それができたら、この後は「hello_agent.html」を使ったお試しをやっていきます。
「hello_agent.html」を開いて下準備
ブラウザで「hello_agent.html」を開きます。そこで表示されたページに「Initialize Pyodide Environment」と書かれたボタンがあるので、それを押して Pyodide に関する初期化を行います。
しばらくすると、以下のようにボタン上の表示が「Environment Ready」という内容に変わりました。
これで Pyodide関連の事前対応ができた状態になります。
「hello_agent.html」で用意された設定で試す
「hello_agent.html」のページを見ていくと、AIエージェントに関する設定を行う部分があります。そして、その部分で事前に用意された複数の設定があるようです。
とりあえず、「Haiku Bot」を使う感じの設定にして、あとは「Run Agent」ボタンを押します。
その結果、上記画像の下部に出てきているように、「AGENT RESPONSE」という行の後に、英語の俳句が出力されました。
API利用履歴を見てみる
今回、OpenAI の API を使う形にしたので、OpenAI のダッシュボードページで API が使われた履歴を確認してみました。
下記のとおり GPT-4o が利用されていることが確認できました。
それと、今回は OpenAI の API を使うやり方にしましたが、以下に書かれているようにローカルLLM を組み合わせた構成にもできるようでした。