今年で16回目を迎える沖縄国際映画祭(島ぜんぶでおーきな祭)の実行委員会臨時総会が4日、那覇市内で開かれ、吉本興業が今年を最後に実行委から抜けると表明した。
来年以降の開催については今後、実行委で議論する見通し。ただ中心的役割を担ってきた吉本が離脱することで、来年以降の開催は困難とみられる。
関係者によると総会では、実行委員長代行で吉本副社長の稲垣豊氏が「社内でエンターテインメントの在り方を考え直し、映画祭という形でなくてもいいのではないかという結論に至った。吉本がリードしなくても、沖縄の皆さんでできるところにきたのではないか」と話したという。

関係者によると、当初から映画祭を支えてきた実行委員長で吉本前会長の大崎洋氏は今後の展望として、一般社団法人を設立し、沖縄で映画祭に代わるイベントや新たなコンテンツを創出することに意欲を示しているという。大崎氏は4~5月にも再び来県し、今後の枠組みなどについて関係者と意見交換をする。
吉本興業が沖縄で展開する、映画祭以外の専門学校などの事業は継続する。
同映画祭は2009年に始まり、これまでに最大約42万人(第5回)を動員した。昨年の第15回は約3万5千人が参加した。今年の第16回は4月20、21の両日に那覇市、沖縄市、北中城村で開催する予定。
(伊佐尚記、吉田健一)
関連記事